さて、一つの"終点"です(まだ文法の連載は続きます)。
ここが文法序盤の最難関です。
前回も書いた通り、ここをクリアすれば文法は半分終わったようなものです。
その大きな"山"が、"完了形"です。
この"山"は、日本人には理解しづらいポイントです。
理解が難しいのは、日本語には完了形に相当する表現がないからです。
ですが、英語を理解する上では避けては通れない文法事項です。
前書きはこの辺にして、早速文法イメージを見てみましょう。
ここが文法序盤の最難関です。
前回も書いた通り、ここをクリアすれば文法は半分終わったようなものです。
その大きな"山"が、"完了形"です。
この"山"は、日本人には理解しづらいポイントです。
理解が難しいのは、日本語には完了形に相当する表現がないからです。
ですが、英語を理解する上では避けては通れない文法事項です。
前書きはこの辺にして、早速文法イメージを見てみましょう。
この青い部分が、完了形の表す時間です。
青い部分のどこか、ではなく、青い部分全体です。
とても大事なので繰り返しますが、青い部分全体です。
もう少し具体的に、言葉で表しましょう。
まず、現在完了形という名前をしていますが、表している時間は現在ではありません。
かと言って、今より昔の一時点でも、今より後の一時点でもありません。
現在完了形が表すのは、過去のある時点から現在までの長さを持った時間全部です。
これまでやってきた現在形や現在進行形との最大の違いは、この時間の幅です。
現在形は現在を含むぼんやりとした時間、でした。
現在進行形は、今その瞬間の出来事、でした。
どちらも、時間に長さがないというのが特徴でした。
完了形は長さがあります。
どのくらいの長さかは決まっていませんが、明確に長さを要求します。
これは必ず押さえておくべきことです。
これだけで終わりなら、完了形は全く難しくありません。
完了形が難しいのは、時間の捉え方によって、形が同じなのに表す意味が変わることにあるのではないかと思います。
学校で習う用法としては、継続、完了・結果、経験とあるようです(日本の学校で英文法を習ったわけではないことにしているので本当かどうかわかりませんが)。
それぞれ順番に、どういう思考で完了形である、となるのかを見ていきましょう。
1. 継続
これは簡単ですね。
名前の通り、青い部分の時間中(ずっと)その動作をしているから完了形です。
ずっと、という文字を()に入れていますが、青い部分を休みなくやっている、というわけではなくて、青い部分の間基本的にはその動作をやっていることが習慣になっている、という捉え方をしましょう。
I have studied French for ten years.
He has worked at the card game company since 2009.
といった文が考えられます。
それぞれ、「私はフランス語を10年間勉強している」、「彼は2009年からカードゲームの会社で働いている」という日本語になります。
例えば10年間不眠不休で勉強したり働いたりしたら、当然死にますね(たぶん1ヶ月でももたない)。
でも、10年間の間、基本的にフランス語の勉強が習慣になっていたり、2009年から平日は毎日働いていたりということは、何も不思議ではありません。
青い部分中ずっとある動作をし続ける形というのもありますが、これを明確に表す方法は別の機会で扱います(文法的には"現在完了進行形"と呼ばれるので、どうしても知りたくて知りたくて夜寝られない人は図書館で英文法の本でも開いてください)。
2. 完了・結果
学校ではこの2つを一緒として教えたり、別として教えたりと様々なようです。
そこは本質ではないので、気にしないでください。
この用法は、青い部分中やっていたことが発言時点で何かしらの結果が出た(出なかった)というイメージから完了形です。
発言の瞬間(またはその直前)に動作が終わったり、発言時点でまだ何か作業していたりという状態で使えます。
She has not finished her homework.
They have just changed the settings.
We have already had lunch.
といった文が例になります。
それぞれ、「彼女はまだ宿題を終えていない」、「彼らはちょうど設定を変えたところだ」、「私たちはすでに昼食を食べた」という日本語になります。
justやalreadyは今その瞬間までその動作が続いていない、と思うかもしれませんが、時間軸の図をよく見てください。
わずかに"なう。"よりも左で青い部分は終わっています。
重要なのは、青い部分の中でその動作が行われたということです。
3. 経験
この用法は、今までの用法に比べて少し変わっています。
青い部分中で何回その動作を行ったかということを表します。
1回1回の動作の長さはあまり重要ではありません。
例文は、
You have been to the US for twice.
I have never read the Bible.
等で、「あなたはアメリカ合衆国に2回行ったことがある」、「私は聖書を読んだことがない」という日本語になります(ここに出てくる"私"はこの記事を書いている私ではありません。念のため)。
なお、0回も立派な回数です。
2つ目の例文のneverと言う単語は、notを特に経験0回として強調する単語です(また別の機会でしっかりやりましょう)。
なお、どの動詞も原則としてどの用法としても使えます(それぞれの単語がどういうイメージの単語かを考えると、一番しっくりくる捉え方には傾向がありますが)。
というよりは、ネイティブは、当然、「よし、今から○○の用法として使おう」等ということは考えていません。
彼らは必要に応じて青い部分の長さや、青い部分の中でやる1回1回の動作の長さを長くしたり短くしたりして使う意味を決めています。
これらの意味が特定できなくなってしまうと相手に意味が伝わらないので、そうならないように副詞を使って意味の特定を行います。
特に、時間の長さを表す副詞は完了形と密接な関係があります。
そこで、次回は時間軸の数直線の考え方を応用して、時間を表す副詞を扱います。
青い部分のどこか、ではなく、青い部分全体です。
とても大事なので繰り返しますが、青い部分全体です。
もう少し具体的に、言葉で表しましょう。
まず、現在完了形という名前をしていますが、表している時間は現在ではありません。
かと言って、今より昔の一時点でも、今より後の一時点でもありません。
現在完了形が表すのは、過去のある時点から現在までの長さを持った時間全部です。
これまでやってきた現在形や現在進行形との最大の違いは、この時間の幅です。
現在形は現在を含むぼんやりとした時間、でした。
現在進行形は、今その瞬間の出来事、でした。
どちらも、時間に長さがないというのが特徴でした。
完了形は長さがあります。
どのくらいの長さかは決まっていませんが、明確に長さを要求します。
これは必ず押さえておくべきことです。
これだけで終わりなら、完了形は全く難しくありません。
完了形が難しいのは、時間の捉え方によって、形が同じなのに表す意味が変わることにあるのではないかと思います。
学校で習う用法としては、継続、完了・結果、経験とあるようです(日本の学校で英文法を習ったわけではないことにしているので本当かどうかわかりませんが)。
それぞれ順番に、どういう思考で完了形である、となるのかを見ていきましょう。
1. 継続
これは簡単ですね。
名前の通り、青い部分の時間中(ずっと)その動作をしているから完了形です。
ずっと、という文字を()に入れていますが、青い部分を休みなくやっている、というわけではなくて、青い部分の間基本的にはその動作をやっていることが習慣になっている、という捉え方をしましょう。
I have studied French for ten years.
He has worked at the card game company since 2009.
といった文が考えられます。
それぞれ、「私はフランス語を10年間勉強している」、「彼は2009年からカードゲームの会社で働いている」という日本語になります。
例えば10年間不眠不休で勉強したり働いたりしたら、当然死にますね(たぶん1ヶ月でももたない)。
でも、10年間の間、基本的にフランス語の勉強が習慣になっていたり、2009年から平日は毎日働いていたりということは、何も不思議ではありません。
青い部分中ずっとある動作をし続ける形というのもありますが、これを明確に表す方法は別の機会で扱います(文法的には"現在完了進行形"と呼ばれるので、どうしても知りたくて知りたくて夜寝られない人は図書館で英文法の本でも開いてください)。
2. 完了・結果
学校ではこの2つを一緒として教えたり、別として教えたりと様々なようです。
そこは本質ではないので、気にしないでください。
この用法は、青い部分中やっていたことが発言時点で何かしらの結果が出た(出なかった)というイメージから完了形です。
発言の瞬間(またはその直前)に動作が終わったり、発言時点でまだ何か作業していたりという状態で使えます。
She has not finished her homework.
They have just changed the settings.
We have already had lunch.
といった文が例になります。
それぞれ、「彼女はまだ宿題を終えていない」、「彼らはちょうど設定を変えたところだ」、「私たちはすでに昼食を食べた」という日本語になります。
justやalreadyは今その瞬間までその動作が続いていない、と思うかもしれませんが、時間軸の図をよく見てください。
わずかに"なう。"よりも左で青い部分は終わっています。
重要なのは、青い部分の中でその動作が行われたということです。
3. 経験
この用法は、今までの用法に比べて少し変わっています。
青い部分中で何回その動作を行ったかということを表します。
1回1回の動作の長さはあまり重要ではありません。
例文は、
You have been to the US for twice.
I have never read the Bible.
等で、「あなたはアメリカ合衆国に2回行ったことがある」、「私は聖書を読んだことがない」という日本語になります(ここに出てくる"私"はこの記事を書いている私ではありません。念のため)。
なお、0回も立派な回数です。
2つ目の例文のneverと言う単語は、notを特に経験0回として強調する単語です(また別の機会でしっかりやりましょう)。
なお、どの動詞も原則としてどの用法としても使えます(それぞれの単語がどういうイメージの単語かを考えると、一番しっくりくる捉え方には傾向がありますが)。
というよりは、ネイティブは、当然、「よし、今から○○の用法として使おう」等ということは考えていません。
彼らは必要に応じて青い部分の長さや、青い部分の中でやる1回1回の動作の長さを長くしたり短くしたりして使う意味を決めています。
これらの意味が特定できなくなってしまうと相手に意味が伝わらないので、そうならないように副詞を使って意味の特定を行います。
特に、時間の長さを表す副詞は完了形と密接な関係があります。
そこで、次回は時間軸の数直線の考え方を応用して、時間を表す副詞を扱います。